さる11月13日(日)に、行政書士の試験監督官として、J大学に行ってきました。試験は午後からとのことで、午前中に会場を下見に行って吃驚仰天。何と近くの部屋で、よりにもよってブラスバンドの練習中、音痴の象の雄叫びのごとき大音響なのです。血相を変えて本部に報告して対処してもらいましたが、当日が試験会場であることは、あらかじめ大学側から学生に対して、周知徹底しておいてもらいたいものです。
試験開始の25分前から事前説明をすることになっていたのですが、間際になってから教室に入ってくる不心得者が数名おり、しかもすぐに勝手にトイレに行く始末で、事前説明を徹底するために、わざわざ待ってやったらスタートが大幅に遅れ、説明しているうちに時間が足りなくってきて、必死に平静を装いつつ、説明が段々早口になって冷や汗をかきました。
受験者は老若男女実にさまざまで、正に社会の縮図。数が多いと中には、丸で立体パズルみたいな、おかしな形の消しゴムをわざわざ持ち込む輩や、1ダースもの色鉛筆で問題の色分け作業に精を出す御仁等、別に違反行為ではないのですが、傍で見ていて理解に苦しむ奇行の主が、若干名いました。
隣の教室の試験監督官は、暇にまかせて「覗き」を実行。と言っても痴漢行為ではなく、記述式問題に対する受験生の回答を、後ろから覗きこむのです(それはそれで、あまり良い趣味とは言えないと思いますが。)。何も書かないよりはまだマシとばかり、苦し紛れに新語や珍説を発明する人が見られ、例えば「抵当権撲滅請求」なる法律の新語を発明する人や、法定地上権の根拠につき「日本は火事が多く......」などと初めて聞く様な学説を唱える人やら、けっこうバラエティーに富んでいたそうです。
試験終了後に、バイトの学生に「この教室の受験生(50名弱)のうち、合格できるのは、たった3~4人なんだよ。」と教えたら、二人とも目を丸くしていました。
最後に、他の試験であった珍答の実例を紹介。
・「□肉□食」の□内に、適切な文字を入れよ
勿論「弱肉強食」が正答ですが、「焼肉定食」と回答した者が本当にいたそうです。何だか部分点をあげたくなりますね。
・「セブンシスターズ」の用語説明→排卵誘発剤で生まれた七つ子のこと。
・「ポツリヌス菌」の用語説明→非常に危険な病原菌で、感染するとポッツリ、スヌ(死ぬ?)