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行政書士

「労務管理の、カンどころ」

 2年前の経済誌での中間管理職の特集記事に対して、以下の様な1読者からの投書がありました。

「昔、接客業の店長として、名ばかり管理職の実態で働いていた。店長になった途端に数千円の手当がついただけで、週2日の休みが取れなくなった。基本的に残業はカウントされなくなり、サービス残業が多かったが、売り出しの日が迫ると限度を超える残業を、たくさんさせられた。

  ただ、当時はサービス残業をしていても、あまり不満はなかった。若かったということや、仕事を任されているという意識があったためだろう。一番よかったのは、企画や商品管理、あるいは何を仕入れるか、販売価格をどうするかについての裁量権があったことだった。たとえサービス残業をしても、自分が立てた計画が目論見通りにいって成果が上がれば、給料は同じでも達成感があり、スタッフたちと飲みにいったりした。

  ところが本部による一括管理が始まり、店長としての権限は無くなり、単なる金銭管理とパート、アルバイトの管理者になってしまった。何が本当に重要なことなのかを理解せず、店長に残業代をつけるとか、そういうことだけで片づくと思っている会社の上層部と、店長の心の隔たりは、まだまだ大きいようだ」(日経ビジネス2008年7月28日号の読者欄より)

 

 勿論給料が多いにこしたことはありませんが、仕事のやり甲斐というのは、それだけで決まるわけではないのです。一般にやり甲斐は、裁量権の大きさに比例することが多い傾向があります。自分の思い通りになる部分が多ければ多いほど、仕事は楽しく面白くなります。介護・医療・看護・農業・教育等、行政規制が多く裁量の余地に乏しい業種と、離職率の高い業種が一致することが多いのは、決して偶然ではありません。

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