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行政書士

業績給の曲がり角

 年功序列制度の見直しとともに、多くの企業において鳴り物入りで導入された業績給制度。だが実際の運用においては、以下の様な様々な問題や弊害が発生しています。

・余計な仕事をしても評価の対象にならないので、事なかれ主義に陥った。(料理店で、料理の味や接客のみを評価対象としたら、誰も後片付けをしなくなった)

・某製造会社において、従来は設計部門と生産部門の対立と切磋琢磨によって、レベルの高い新商品開発が行われてきたが、この作業が全く評価されなくなった為、両者とも日和見主義に陥り安全運転に徹する様になって、開発レベルが著しく低下した。

・新商品開発において、誰もリスクを取らなくなった。

・目標達成や点数稼ぎの為に、他人の足を引っ張る等、チームプレーが出

  来なくなった。

・仲間意識が薄れ、不信感が広まった。

・目先の目標達成に夢中になって、長期的な顧客の信頼を失った。

・じっくり落ち着いて、いい仕事をするという志向が、薄れてしまった。

・若手社員の育成に熱心だったベテランの給与が激減し、本人が頭に来て

  転職した。

・自己のノウハウを出し惜しみするようになり、後輩への教育・指導がさ

  れなくなった。

(以上、「週間ダイヤモンド」2008/05/17号の特集記事「不機嫌な職場」より抜粋)

 

勿論、成果主義の考え方そのものが誤っているわけでもなければ、今更年功序列制度に戻せるわけでもありません。問題は、単一尺度方式や単純数値評価制、結果主義等の運用面にあるのです。もし御社の成果主義がうまく機能していないとお感じでしたら、もう一度運用のしかたや評価尺度について、見直してみてはいかがでしょうか?

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